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言の葉の庭 感想

どうも、カキツバタです。ほぼ一ヶ月ぶりの更新となってしまいました。
ですがブログは強制されるものではなく、書きたい事が出来たら書く、そんな感じで
いいとも思いますので、これからも更新が早かったり遅かったりするかもしれません。

さて、前置きはそこそこに本題の『言の葉の庭』です。
言の葉の庭は2013年5月31日公開の新海誠監督の第5作目。
このブログ的には新海作品第3作目ですね。
君の名は 感想
秒速5センチメートル 感想
もよければ合わせてどうぞ。

この『言の葉の庭』は公開日からも分かるように、『君の名は』より全然前の作品です。
評判も高く、見よう見ようと思いながらもついつい機会を逃していましたが、
ついに見ることができました。
一言で言うと
新海誠監督らしい素晴らしい作品
だと思います。

僕の求めていた、そして『君の名は』では得ることの出来なかったものがそこにあったと感じました。
叙情的であり、幻想的であり、一種のノスタルジックに浸らせてくれる作品。
『言の葉の庭』は、見終わった瞬間映画ではなく美しい芸術作品を見たような気分にさせ、
僕の心を揺り動かせてくれました。

このような抽象的表現だけではとても分かりづらいと思うので具体的に。
この作品は心の傷により動くことが出来ず、自分に自信を失っている女性が
前向きな少年との心の触れ合いによって前へ歩き出し、
がむしゃらに前だけを見てもがいていた少年が、繊細で不思議な雰囲気を持つ女性との
出会いによって、背中を後押ししてもらう話です。
その女性と少年とのやり取りが情感に溢れ、
両者の変化が見たものをセンチメンタルな気分に引き込みます。

具体的にといったのに何か僕らしくない表現になってしまいますね。
でも仕方ないです。この作品全体がそんな雰囲気で、見たものを詩的な気分にさせてしまいますので。

良かった点
映像美が素晴らしい。これは新海作品全般で言っていますが、この『言の葉の庭』は特にです。
物語の構成上雨が多くなりますが、その雨の情景がとても美しいです。
舞台は新宿御苑のはずなのですが、とてもそうとは思えないほど幻想的な雰囲気になっています。
僕は新宿に行くことも良くありますが、これは本当に自分の行ってた新宿か?
そう思ってしまうほどです。
映像の手法に詳しくないので何と言っていいかわかりませんが、
御苑から徐々にフェードアウトする場面なんて言葉で表現できないほど美しいと感じました。

詩的表現が素晴らしい。劇中で度々登場人物が今の自分の表現を言い表しますが、
その表現がとても物語の幻想的雰囲気を際立たせます。
『言の葉の庭』を見ると、やはり『君の名は』では新海監督は
観客に分かりやすいようにかなり抑えていたのではないかと思いました。
『君の名は』では観客に若い女性も多かったことから、分かりやすいようにという意図は分かりますが、
やはり僕は新海誠監督の作品はこういう方が好きですね。

後は歌。エンディングと共にぶわーっと世界がまた広がっていくような歌詞とメロディ。
『秒速5センチメートル』でもそうですが、こういう世界観とマッチしている歌は大歓迎です。
劇中の音楽もピアノを中心とした哀愁さえ感じられる音の数々は世界観を引き立たせてくれました。

そしてエンディングクレジットを見てびっくり。雪野先生は花澤香菜さんだったんですね。
たまに花澤香奈さんはどの役を演じても同じ声だという話も聞いたりしますが、
僕は毎回クレジットを見るまで花澤香奈さんに気づかないんですよね・・・。
今回の雪野先生も特に違和感も無く、それどころか名前分かんないけど
いい声だなーとか思ってしまいました。これは鈍すぎかw
何故自分が毎回気づかないかを考えてみると、
花澤香奈さんの役は例え声が似ていたとしても、毎回違う顔、違う性質を持って
演じてくれてると思うんですよね。だから僕は気づかないのではないかと。
今回の雪野先生も、クレジットを見た今でも物語シリーズの千石撫子と同じ声優さんが
演じているとはとても信じられません。これは純粋に凄いことじゃないかなぁ。

ちなみにベタ褒めしましたけど、僕は花澤香奈さんのファンという訳では無いですからね。
僕はあんまり声優さんの誰々が好きとかは特に無いです。勿論凄い人達とは思っていますが。
強いて言うなら好きな声優は能登麻美子さんですかね。あのウィスパーボイスはいいw


さて話が脱線しかけているので、恒例の
悪かった点
いきましょう。
これだけ感動したこの『言の葉の庭』にも僕なりに悪かった点はありました。

まず一つ目、「伊藤先生が元カレだったという設定はいらない」です。
幻想的な雰囲気を一番表現していたのは浮世離れしたヒロイン雪野の存在。
その彼女の元カレなんてものは本当に必要だったのかと思いました。
無理矢理理由を考えてみると、

大人っぽさに欠けている雪野の大人な部分を強調するため
一番大事な時期に一番大事な人に助けてもらえなかったという心の傷を強調するため

この二つくらいでしょうか?
ですがその為にわざわざ浮世離れした雪野に妙に『リアル』な部分をつける必要があったのか、
孝雄と雪野の壊れそうなくらい繊細な純愛にケチをつける要素を加える必要があったのか。
少し疑問に感じました。
まだこの元カレ設定がストーリーの根幹に関わっているのであればそれもいいと思います。
ですがこの元カレはほとんどストーリーに絡んできません。
ならばこそ、わざわざ雪野に同僚の元カレがいたという設定を加えたことに疑問を感じました。

二つ目。「相沢の存在、三年生のゴミみたいな集団は必要だったのか」です。
相沢といっても分からない人もいるかもしれないので説明すると、
雪野へのいじめ、そして味覚障害の原因を作った三年のギャルです。
相沢の一連の件は見ていて胸糞悪くなりました。
ストーリーに起承転結をつけるため、悪役の存在も必要だし、
雪野の心の傷と孝雄の雪野への想いを際立たせる為、
あの件を組み込んだのも重々承知で言います。
彼女達三年生グループの存在はただただ見ていて不快でした。
幻想的な雰囲気とリアルが混じり合っているこの作品において、
彼女らの存在は自分にとって異物としか思えません。

はっきり言ってあんないじめグループは現代に本当にいるのかと思います。
相沢の性格の悪さで三年の中心になっているのも疑問ですし、
あれだけ慕っていた二年生達はそのいじめの最中何をしていたのかというのもあります。
何より、あの陰湿な存在がこの作品と本当に合っていないように感じました。

他が良かったので尚更、本当に伊藤先生は元カレで無くてはならなかったのか?
本当に味覚障害の、雪乃の心の傷はあのやり方しか表現できなかったのか?
この二点が自分には納得できない部分でした。
自分的に悪かった点はこの二つぐらいでしたかね。


良かった点、悪かった点、両方あげましたが、
総合的にはとても素晴らしい作品だと思います。
自分の中で『秒速5センチメートル』を越える事は出来ませんでしたが、
『君の名は』を大きく上回る名作、何よりも
新海誠監督らしさ
が表現されている作品だと感じました。

ただ言うまでも無いですが、これはあくまで個人の感想なので、
人によってこの三作品の順位は簡単に入れ替わるものだとは理解しています。
・・・というか一般人受けで言うとこの三つの中では秒速が最下位なんだろーなーw

さて新海誠監督の作品はまだ三作品残っています。
評判の悪い作品もありますが、出来るだけ先入観を持たずにフラットな気持ちで
残りの新海作品を楽しみたいと思います。
もしそれをブログに載せることがあれば、その時はまたよろしくお願いします。
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